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コラム DX時代 〜第18回 2つの白書から見る企業のDXの現状と課題

  • hiro876
  • 2022年4月30日
  • 読了時間: 4分

このコラムでは、DX(デジタルトランスフォーメーション)に初めて関わる、またこれからDXに取り組む企業経営者やマネージャーの方々を対象に、DXに取り組む際のポイントやデジタル最新技術などをお伝えしています。

2021年10月にIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が「DX白書2021」を公開しました。IPAはこれまでIT人材に関する調査をまとめた「IT人材白書」、AIに関する技術動向や事例調査をまとめた「AI白書」をそれぞれ刊行していましたが、今回はそれらを統合するかたちでDX白書として刊行されています。また2021年7月には総務省より「令和3年版情報通信白書」が公表されました。今回はこの2つの白書の共通点を見ながら「企業におけるDX、デジタル化の現状と課題」について見ていきたいと思います。

■企業のDX推進の状況

日本企業における長年の課題は生産性向上ですが、今年度の情報通信白書でも労働生産性の課題が取り上げられています。2年前の2019年の数字ですが、日本は他の先進国と比べて生産性が低く、引き続き重要な課題であることがわかります。

そして今年度の情報通信白書のポイントとして、生産性向上の課題とDXとの関係性が取り上げられています。現状、企業活動におけるICT投資の目的は「業務効率化」が中心ですが、「新たな価値の創出」の視点を加えたDX推進によって、より生産性を向上させることが求められています。

そしてDX白書でも、現状の日本企業はDXの取組状況、DXの十分な成果がでている割合が米国に比べて少なく、「新たな価値の創出」と「既存事業の業務生産性向上や働き方の変革」の2つのアプローチを同時並行に進めるDXの重要性が取り上げられています。

■企業のDX推進における課題

続いて企業のDX推進における課題について2つの白書の共通点を見てみたいと思います。以下は情報通信白書より「企業のDXを進める際の課題」の調査結果ですが「人材不足」の課題がダントツの1位となっています。


以下の通り、日本のICT人材はICT企業に集中する傾向にあることから、なかでもユーザ企業のICT人材不足の課題がより深刻な状況であると推測できます。

一方DX白書では、人材不足の課題に関連してDX人材の確保の方法が取り上げらえていました。社内人材の育成のほか、外部人材(社外専門家、外部採用など)を積極的な活用も課題解決の方法の1つとなりそうです。

■DXが企業にもたらす成果、効果

最後はDXが企業にもたらす成果、効果について見ていきたいと思います。

情報通信白書では、企業のDXの取組みの度合い(DX進展度)と売上高との相関関係が紹介されていました。DX進展度の高い企業ほど売上高が増加した企業の比率が高く、DXで得られた原資が企業の競争力と経営体力を高め、コロナ禍の環境変化のなかでも売上高を高めることにつながる要因の1つになったと推測できます。

DX白書のなかでもDX取組における効果が取り上げらえています。DXは財務的な指標(売上高、営業利益、コスト削減など)の改善をはじめ企業に効果をもたらしています。しかし米国企業と比較すると十分な効果を実感している日本企業の割合はまだまだ少ないことがわかります。

■まとめ

今回は「企業活動におけるDX、デジタル化の現状と課題」について2つの白書から概要を見ていきました。まとめると以下の通りです。

・企業のDX推進の状況

「新たな価値の創出」と「既存事業の業務生産性向上や働き方の変革」の2つのアプローチでDXを推進し生産性をより高めていくことが企業に求められている。

・企業のDX推進における課題

企業のDX推進の1番の課題はICT人材不足である。人材確保のために社内人材の育成のみならず外部人材(社外専門家/外部採用)活用を使い分けることが課題解決につながる。

・DXが企業にもたらす成果、効果

DXは財務的な指標(売上高、営業利益、コスト削減など)の改善をはじめ企業に成果、効果をもたらしている。一方で日本企業は米国企業と比較すると十分に成果、効果を上げている企業の割合が少なくDXの取組みの度合いをさらに高めていくことが必要である。


次回もDXに関わるニュースやデジタル最新技術についてお伝えします。

以上

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